このページでは、アパレル製品の検品代行の概要を、実際の事例と共に解説してます。
工場から直送された商材に、ミシン針やマチ針が混入しているケースは少なくありません。特にそれが海外生産品であればなおさらのこと。アパレル物流のアウトソーシングを検討しているのであれば、こうした不良品の検品サービスを実施している業者を選びたいものです。そこで、以下に検品サービスを実施している物流代行業者の事例をまとめてみました。
東京都近郊のアパレル物流業者の場合 |
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【検針検査】 1時間当たり1,000着の検査ができる高速検査装置を導入。アパレル用検針機の他に、大きな商品も検針可能な雑貨用検針機も導入している。 【X線検査】 従来の検針機では検出の難しかった、金属材料が使われた商品の検針や、触手診断のしにくい靴・バッグ・雑貨等のX線による透視検査が可能。X線検査を実施したものに「X線検査国内検査済」シールを全てのカートンに貼付するサービスも実施。 【外観目視検査】 豊富なノウハウを保有した検査員が、キズ、汚れ、縫製不良などの外観チェックや、ファスナー等の動作検証、付属品の有無などの検査を実施。コストを抑えるためにX線検査時に簡易検品するサービスもある。 |
海外輸入商材検品サービス業者の場合 |
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【外観目視検査】 豊富なノウハウを保有した専門検査員が、目視および触診で不良品を選別。ボタンやジッパーの破損、肩口のほつれ、ムダ糸などのゴミの除去を行っている。 【不良品の補修】 不良品の選別後、ボタンなどの付け替えや、破れ箇所の縫製などを実施。袋の詰め替えなどを含め、問題なく販売できるレベルまで再生する。※補修作業は別料金 |
検品専門業者の場合 |
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【X線検査】 X線画像検査装置により、磁気検針機では発見しにくい靴・バッグ・服飾雑貨などへの異物混入を防いでいる。アパレル商材専用の検査装置を導入しているため、箱に入れたまま、緩衝材を詰めたままでの検針・異物混入検査が可能。透視画像を写すモニターを2箇所に設置し、2人の画像診断専門員によるWチェック体制を実施している。 【目視検査】 定期的な研修を義務付けている専門検査員が、商材の破損状態を目視でチェック。集中力を維持するため、1時間ごとにローテーションを組んで、惰性作業によるミスを防止している。 |
以上のように、通常のアパレル物流代行業務と並行して、検品サービスを提供している業者も存在するのです。以前は、この検品工程のみを提供する会社もありましたが、納品までのリードタイム短縮という点が取り沙汰され、最近では在庫管理・検品・納品代行を一括で請け負う会社も増加しています。
コスト面でも、こうした会社に一括委託する方が明らかに有利ですので、これを機会にアパレル物流の総合代行業者への切り替えを検討するのも一つの手かと思います。